「やあ、最近日が短くなったよね」
「まあね、これからは、日が短くなるいっぽうだよ」
「そうだね」
「そうさ、秋の夜長さ」
「きみは、秋のその夜長に何をするんだい」
「ふだんより、明かりを早く点ける」
「まあ、それはそうだが、その、秋の夜長は読書をするとか、いろいろあるだろう」
「いや、明かりを早く点ける以外には特に変わらないね」
「ふーん、そうなのかい」
「そうなんだよ」
「君は」
「僕は、えーと、えーと、えーと、特に変わらないな」
「そうだろう、そんなものさ」
「そうかな、でも、なんか、暗くなるのが早いとなんだか雰囲気が違うね」
「たしかに、なんか、情緒的になっていくよな」
「うん、なんか、物寂しさを感じるよ」
「なんでだい、今は、実りの秋で、色々な物が実るんだよ」
「それが、終わった後の事を考えるとね」
「まあ、今の時期は、冬の為に実るっていう感じがするね。ロウソクの炎が消える前に火の勢いが強くなるみたいにさ」
「なんだい、その例えは」
「じゃあ、なんか、いいたとえがあるのかい」
「今のうち、冬に備えて体力をつけとかなくっちゃね」
「うーん、それは、例えとはいえないな、秋は、色々だね、スポーツ、食欲、芸術、ありとあらゆるものの秋だね」
「そうさ、秋って、活動の時なんだよ」
「そうかもしれないね、夏が一番、活動するように思うけれど、何をするにもちょうどいい季節なんだよ、寒くもなく暑くもなく、夜 と昼が半分ぐらいでね、でも、これから、活動が弱まっていく季節だからこそ、なんか、情緒的になるんだ」
「春なんかは、気温や、夜の長さが変わらないけれど、なんか、情緒的にはならないな」
「春は、夏に向けて、力をためているからね」
「秋は、力を使い切るのか」
「そんな感じがするね」
「そうすると、君は、どの季節が好きなんだい」
「全ての季節さ、それに、どの季節が好きでも、嫌いでも、日本にいれば、季節とは、付き合っていかなければならないから ね、好き嫌い言っている場合じゃあないんだよ」
「そうかな、僕は、冬が嫌いだね、あんな、寒いと、動きたくなくなるしね」
「そのかわり、冬は、色々な服を着ることが出来たりするじゃあないか、炬燵でみかんを食べるとつくづく日本人だとおもうね」
「うーん、炬燵でみかんか、なかなかいいね、でも、最近は炬燵がないところもあるんじゃあないのかいみかんも、夏でも食べ られるし」
「おいらが、言いたいのはね、その季節には、その季節しかない良さってものがあるということなんだよ」
「まあ、そうだね、今回は、そういうことにしておこう」
これから、秋本番っていう感じですね。 これからの季節を存分に楽しみたいものです。
|