「やあ」
「やあ」
「もう、十月だね」
「そうだね、十月だ」
「これから、秋本番って感じだね」
「まあ、そうだね、秋本番だね、十月に入ると衣替えで半袖から長袖になるんだね」
「おいらには、あまり、衣替えは関係ないんだけどね」
「なんでだい。あっそうか、君は夏でも長袖だったね、季節感が無い奴だよ」
「いや、季節感はあるさ。長袖といっても、夏は薄い素材で出来た長袖を着ているんだ」
「薄くてもやはり、長袖は暑そうだ」
「慣れればいいんだよ。それに、砂漠とかあまりにも暑い所では長袖を着ているんだよ」
「暑そうだね、でも、日本と違って、湿度がないから、長袖でも日陰に入ると寒いんじゃあないかな」
「寒くはないだろ、灼熱の台地なんていうんだから、日差しがあまりに強いから長袖じゃあないと日に焼けて、から揚げになっ てしまうんだよ」
「から揚げ?」
「冗談だよ」
「ふーん、確かにね、でも、最近は、なんていうのかな、紫外線対策や日焼け止めのクリームみたいなものがあるから別にい いんじゃあないのかな」
「いちいち外に出る時に日焼け止めクリームを塗っていたら、面倒くさいよ」
「でもさ、大抵の女性は、出かける時に化粧をするだろう、それに比べたら、別にたいしたことじゃあないよ」
「そうかい、君は毎日化粧をするのかい」
「いや、その、面倒くささも、習慣になってしまえばいいものだと思うんだ」
「おいらは、いちいち、クリームとかつけるより長袖の方がいいね」
「別に、特にクリームとかは必要ないじゃあないよ。僕は、夏、Tシャツ一枚だけど、皮膚はどうにもならいけれどね」
「いや、おいらは、万が一の時を考えているのさ。例えば、なんかのひょうしにコケたときや、何かがぶつかってきたりとかの 時、長袖は多少なりとも保護してくれる」
「それならば、手袋も必要なはずだけど、手袋は着けていないじゃあないか」
「手は、やはり、手袋をしている時より、していないときの方が、微妙な感覚が分かるのさ」
「はあ、よく分からない事を言うね、君は」
「まあ、とにかく、おいらが、夏に長袖を着るのは、好きだと言う事なんだよ、特に理由はないんだあえて理由をあげれば、今 言った事みたいになるんだ」
「まあ、いいよね、人それぞれだし、ところでさ、この前、話したデザインと機能の話しだけれどさ」
「ああ、あれね、別にどうでもいいさ」
「なに、どうでもよくないさ」
「ああ、今日は、すこし、用事があるから、次の機会にしよう」
「どんな、用事だい」
「そのことについて、話したくない用事ということさ」
「なに」
「じゃあ、また今度」
「あ、ああ、じゃ」
十月になりました。 衣替えです。 かといって、十月でいきなり衣替えになってもまだまだ、暑い日が あるから、衣替えと言われてもしっくりきません。 地域によって、人によっては、しっくりくるところがあるかもしれませんが。 衣替えと言われてしっくりくる日とはいつなんでしょうかね。
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