1.台地において



照りつける日差し。
ここには、光が存在する。
懐かしさは、現実の風景と化す。
闇が支配する世界では光が希望か。
光が支配する世界では闇が希望か。
逆に失望か。
とにかく受け入れるしかない。
ここが何処だろうと。
迫りくる失望は無にすべきではないか。


僕は、両手を広げて体全体で光を受けたんだ。
日の光って不思議と元気が沸いてくるよね。
体を動かしたくて、動かしたくて仕方がないんだ。
僕は、踊った。
人なんて誰も居ないから服なんて脱ぎ捨てて、日の光を受けて踊った。
体の赴くままに。
体中に笑みが込み上げていたよ。
無性に踊り続けた。
踊り続けて、二三時間経ったのかな、体は水分を欲していたんだ。
そこで、僕は、水を飲もうと元に戻ることにした。
だけど、もう、元には戻れなかったんだ。
何処をどう探しても、入り口がない。
周りは、雲が見えるばかりだ。
僕は、歩き回った。
来た入り口と、水を見つけるために。
歩き回った結果、水があるような場所はなく、雲の上におかれた舞台のような場所だということが分かった。
地面は、さらさらの土で、手に取ってみると手の上で蒸発した。
蒸発したなんて変だけど、手の上でとにかく無くなったんだ。
土を手のひらに置いてみると小さくなり、透明になった。
広い台地がそこにあると思っていたのに、意外と狭く、約、三キロ四方の円形の大地が浮かんでいるのか、それとも、聳えたっ
ているのか分からないけれど、とにかくそういう場所に僕は居た。
海岸でも砂漠でもない。
ここは、とてつもなく高度が高く太陽の光が嬉しい場所。





トップ水滴を求めて 2.遮られた光    



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